2017/04/08
このタイミングで高槻魂!!2014のドキュメント報告04
【雨】
雨が降ると困る。
人は来ないし、大雨だと中止。
もし1回でも雷がぴかっとした時点で終了という約束もある。
さらに言うと、今回、CATミュージックカレッジ専門学校から機材をお借りしているので、少しでも雨の気配があればそれこそ、全力でそれを守らなければならない。
とにもかくにも、晴れてほしい。
リーダーは、朝から不機嫌極まりなかった。
雨。
午前9時、ボクは空に向かって吠えていた。
「空、ボッケ、あほんだら~」
雨がどうしても許せなかった。
我々の、リーダーの半年間を無駄にするな!!
そんな思いは無視され、さらに少し雨足が強まる。
「あほか~!」またボクは吠える、吠える。
空にケンカ売ってもしゃーないやん。でも気が収まらない。
そこに松ちゃんが冷静にやってきて言う。
「とくさん、空にケンカ売らないでください。刺激されて余計雨落としよりますから」
松ちゃんは、3万人規模の無料ロックフェスイベント「COMIN’KOBE’」を10年間成功させ続けた大物だ。今回、手伝ってくれているのは、リーダーとの絆ひとつ。頭があがらん。
「了解」
素直に受け入れたあと「もう降んなよボケが!」と自分。
それに答えるようにまた雨足は強まっていく。
その時のリーダーといえば、ボランティアスタッフと一緒に機材を守るためテントを建てていたという。涙を流しながら。
そのタイミングで東京からやってきた植田健一が登場。
植田健一は、空気を読むのが人の3倍速い。一瞬で空気を読みつつも、リーダーに挨拶。
「おはようございます♪」
元気一番、愛想も一番、植田健一だって今日に対しての思いは劇的に熱い。
「そんなんどうでもええねん」と、最強に機嫌の悪いリーダー、一喝。
「へ?」
ハトが豆鉄砲くらったような顔の植田健一。
いや、実際にハトが豆鉄砲をくらったときの顔を見たことはないが、そのままフリーズしている植田健一の顔は、そのものだった。とびきりの挨拶を否定された男植田健一、ここに撃沈。
あー、雨止まんかな・・・
その5につづく
トクダ ケンジ
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