このタイミングで高槻魂!!2014のドキュメント報告05

【沈黙のオープン時間】

 

10時。

トップのジルコニアがリハを始めている。

願いが通じたのか、雨は上がる。

しかし、ステージの上空いっぱいに広がる分厚い雲が、粟おこしみたいになって空をふさいだままだ。雑に食べるとボロボロと散らかす、そんなイメージの雲を粟おこし雲と呼ぼう。

 

この時間になるとポツポツと人が集まって・・・来んやんけ!

ステージ前、一人もおらん。おるんか?おってもスタッフなんかどうなんかもわからん。

どうなってる?

普通の夏フェスは、オープン時間になると最前列を確保するためにダッシュ組がいる。

どうなってる?駆け足さえ誰もしとらん。お客、どこ?

 

夢?

 

「リーダー、もうオープンやんな?」

「・・・知らん」

 

高槻の歩く吉本新喜劇と言われたナカノアツシが、まさかのノーギャグ・・・。

 

神様、どうか、このオッサンに笑顔をください。もう、このオッサンは、わけがわからなくなっています。死ぬ直前の太宰治みたいになっています。自暴自棄になっているオッサンにどうか、笑顔をください。このオッサンはもう他に何もいらないはずです。お金もいりません。名誉もいりません。それは、ボクがもらいます。ただ、ただ、このオッサンには笑顔をください!このオッサンの人生の先にある幸せをちょっとだけ前借できないでしょうか?今、このオッサンが笑顔にならないと何のための半年間かわかりまへん。プリーズ、笑顔。神様、神様、神様おねが・・・ん?しかし、神様って誰や。右近?隠れキリシタンの右近様や。いや、野見神社の神様や。あ!成功祈願したやんけ!あんときの金、返せや。クーリングオフや。雨降らしやがって、神様、コノヤロー。このオッサンを幸せにしたれや。そんぐらい簡単やろが!ええか、ボケ、プロならちゃんとやれや、神様、あん?

 

ボクは、勝手気ままに無茶苦茶な態度で祈った。

ボクは、逆境になるとなぜかテンションがあがり、普段温厚な性格がイケイケになるという謎の癖がある。

 

さて、10時30分。

 

開演に先立ち、少しずつ人が集まってくる。

雨も奇跡的に止んでいいた。

 

「さあ、やろか」

 

その6につづく

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トクダ ケンジ

トクダ ケンジ

働かないほうの副実行委員長。やりたくない仕事がきたら急に腰痛になるよ。 / 好きな言葉:「Avec gratitude et respect!」←なんて読むかわかりませんがさっきネットで調べたフランス語。 / 世の中に対して不満なこと:マカロンはすごくおいしいけど量が少ないのでどら焼きくらいの大きさにしてほしい。それ以外、不満なことなし。

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